『響-HIBIKI-』を観る。欅坂46の平手友梨奈が主演した映画で、原作のマンガは『響~小説家になる方法~』というタイトルだけれど、主人公の個性と平手友梨奈の天才的なイメージをうまくダブらせたつくりで、いわゆるアイドル映画と異なるところがなかなかうまい。断っておくが平手友梨奈は好きである。
才能を持つものが周囲に軋轢を生じつつ世に出ていくというストーリーの映画は多いとして、主人公がメンタル無敵という厨二設定が特徴で、そういう点では共感の物語ではなく、やはり偶像を崇拝しようという心掛けで観るべきであろう。感心したのは柳楽優弥の贅沢な使い方で、小栗旬に至っては邂逅にあたって名前すら呼んでもらえない扱いだがバランスは案外、悪くない。脚本の手柄だと思うのである。