『ゴーストマスター』を観る。『スペースバンパイア』を熱く語る助監督の書いた脚本が、現場の鬱屈の果て、魔導の書となって悪霊を呼び寄せる。VFXは邦画伝統のクオリティで、映画の撮影現場を題材にした映画ということでは『カメラを止めるな!』を想起してしまうのだけれど、こちらは真正のB級ホラーで撮影もキャストも微妙にメジャーがかっている。成海璃子のアクションがちょっと目新しいとして、とはいえ結局のところ話は『スペースバンパイア』っぽいところに行き着くのも『スペースバンパイア』的。ううむ。
1985年当時、件の映画は劇場で観た記憶があるけれど、確かにあのラストシーンを憶えてはいて、しかし35年を経てオマージュを寄せようという映画好きの業の深さには感じ入ったものである。