ダークタワー

『ダークタワー』を観る。ただでさえ話の長いスティーヴン=キングが20年かけて書き継いだ7部構成の長大な物語を、95分の尺に収め、もちろん収まらないのでよくある異世界ものに仕立ててみましたという意味の分からない話。マシュー=マコノヒーの悪役ぶりと、どうしてこうなってしまったのかという点だけが、かろうじて興味を引くのだけれど、見どころというほどのものもないみたい。

陰キャのハリー=ポッターみたいな主人公の行く末もほぼ行き当たりばったりというあたりに脚本の荒さがうかがえるのだけれど、結局のところキングが散らかした物語をキレイに整えることなど何人にも困難だったというということで、しかしそれは最初からわかっている話だと思うのである。