時節に合わせてダニエル=デフォーの『ペスト』を読んでいる。『ロビンソン・クルーソー』のデフォーが17世紀のロンドンでのペストの流行に材をとって、体験者の視点からその顛末を記した体裁で、カミュよりも圧倒的に読みやすいのがちょっと意外で、コロナ後の世界から見ても人間の所業は変わらないという意味で実に面白い。
本邦の現在としては、特定警戒度道府県以外の34県での非常事態宣言を解除するという観測気球が上がっているのだけれど、だいたいことのついでに非常事態を宣言したという疑いがあるので、そういうことにもなるのであろう。