『マイル22』を観る。マーク=ウォールバーグが能力の高さゆえ暴走気味のエージェントという設定で、あれこれいつも通りのキャラクターを演じている。『ローン・サバイバー』『バーニング・オーシャン』『パトリオット・デイ』といったマーク=ウォールバーグのこのところの作品を監督してきたピーター=バーグ作品。そのいつも通りに、トリックがあるといってもいい仕掛け込みの映画で、95分のコンパクトな尺にアクションも多いのでとりあえず飽きない。
『ザ・レイド』のイコ=ウワイスが主要な登場人物として出演しているのは多国籍資本ゆえの多様性とみえ、意外なことに舞台もジャカルタらしきエキゾチックな都市で製作費の使い方は練られている感じ。設定上は事件がアメリカ国外であることもポイントにはなっているのだが、本土外での武力行使というシチュエーションにさほど違和感がなくなっているのは、むしろ現実の無神経さに引きずられた結果とみえ、そっちのほうが恐ろしい。