対象となる検体の数が少なかったという驚愕の理由によって都内の患者数は新たに13名。8割の感染者はウイルスを人に伝染させないという臨床的な知見を頼りにした技巧的なクラスター対策はかろうじて機能しているようなのだけれど、政治機能を中心にその他はほとんど仕事をしていないという感が強い本邦のイマココ。都知事はパフォーマンス色の強い記者会見をひらいて「接待中心の飲食店」をスケープゴートにしようかという構えだが、その従業員が手厚い福利厚生に守られているはずもないことをどう考えているのかは本日も示されない。この冷酷さはいったい何なのか。
緊急と銘打った記者会見でやっている感を出そうとしている知事がいる一方、おそらく完全に思考停止している総理大臣は例によって存在感を消しており、この生存戦略には珍しい昆虫の生態を見るかのような驚きがある。
登場人物が好き勝手に振る舞うなかで、日本医師会が緊急事態宣言を要望したというニュースもあって、やはり決壊間近ということなのか。Googleで「4月2日 緊急事態宣言」を検索すると検索結果が出てこないというTweetがあって、集合知というのは果てしなくどうでもいいことを発見するものである。だが、そういえば、4月1日の緊急事態宣言を否定したコメントがあったという報道もあり、この内閣の腐った性根を考えれば、4月2日に何があっても驚かない。