欺瞞説

根が素直な人間なので、トランプのCOVID-19感染についてはその愚かさと、機能しているように見えない最強国家の危機管理能力の実相に驚くばかりだったのだけれど、マイケル=ムーアが今回事案はトランプによる欺瞞であるという説を展開していると知って虚を突かれる。

つまり、感染からの復活劇を演じることで大統領選挙における集票を企んでいるという話なのだが、プロレス紛いの馬鹿らしい芝居にのる人間がいるのかと思えば、それがトランプである以上、かえって真実味があるというものである。だいたい、本邦における首相の交代劇からして、全てをうやむやにするための仮病という観測があるくらいだから、狂人の考えることは時に想像を超え、何があってもおかしくないという気分になっている。

一方、トランプが投与されたというステロイド薬のデキサメタゾンは高揚感を含む精神の変調をもたらすことがあるので職務復帰は慎重であるべきという医師の記事もあったりして、戦争を引き起こしかねないというコメントが地味に怖い。