死の天使

NHKスペシャルは、コロナ禍において崩壊が始まっている医療現場の様子が伝えられる一方、ここまでほぼ無策としか見えない政府の専門家会議の副座長が、やることは決まっているのだから自治体のリーダーシップが大事だとコメントして中央の責任を素通りする地獄のような内容で、このところのNHKがいつもそうであるように素材とコメントの世界観がまるで違っているようにしか見えない。失敗しつつある作戦ではなく、現実に対応するのが今すべきことではないのか。三密、オーバーシュート、クラスターというジャーゴンも最早、害しかないと思えば観るのも辛い。

世界では抗体や免疫への期待を打ち消すような研究の結果が伝えられていて、with コロナ時代の想定がいよいよ現実味を帯びている。それ以前、出口戦略どころか、現状の把握すらできていない本邦では、思考停止の結果としてのゴールデンウィークがいったい何ヶ月続くのだろうか。