NHK+で『焼き場に立つ少年を探して』を観る。アメリカ軍の従軍写真家ジョー=オダネルが撮ったこの写真が何処で撮られたのか、当人の足跡と写真そのものの解析から大まかな日時と場所を絞り込んでいく取材番組で、同じ時代に生きた人の証言も交えることで、振り返ることもなく歴史の向こうに姿を消した少年がそうであったかもしれないその後の運命を立体的に見せている。
写真の解析から、少年が急性放射線症の症状を呈していたらしいことを示すのだが、このあたりはさすがNHKと思わせるし、アナログ写真のもつ膨大な情報量に感嘆したものである。佳作。