買い物で薬局に行ったら、マスクの入荷はありませんという貼り紙がしてあって、この地方も世界の動きから隔絶されている訳ではないということを知る。石油ショックの昔から人間の行動には進歩がない。シンガポールではトイレットペーパーが品薄というから、やっていることはまるで変わっていないのである。
そもそも隔離が快適であるはずはないのだが、クルーズ船の騒動にはそもそも不十分な防疫体制での隔離が感染を拡大しているのではないかという疑念が拭えず、もともと政府が手を打っているというパフォーマンスのための施策ではなかったかと疑っているだけに気の毒というほかない。こういう不条理にも大いに既視感があって、有事にこそ人間の愚かさは可視化され、そこに進歩などない。だいたい、目前の危機に対応せず、発症者カウントの定義を変更しようと画策する政府では、国の斜陽も当然ではないか。