レッドヘリング

厚生労働省が今さら持ち出してきたクラスターマップとかいう図表は、むしろ侘しい気持ちがするほどショボいシロモノとみえる。インフォグラフィクスの初歩というより、データとは何かを学んだ方がいいと思う。クラスターという概念そのものが、市中に広がる感染を把握する上での作業定義としてそもそも適当とはいえないし、今さらこれでどうしたいのだ。むしろ事態の矮小化のために供されているのではないかという疑惑が拭えないにして、その戦略の見通しの悪さに慄然としている。アリバイ作りの仕事くらいしかできぬ組織は滅びるが、皆を道連れにするだろう。

それぞれの存在!

『映像研には手を出すな!』の第11話を観る。浅草氏と金森氏の馴れ初めのエピソードが唐突な感じに挿入されて、だがそれがいい。なぜか知らんが泣きそうになる。警備部と校安の森見登美彦味を堪能し、しかしあと1話となれば寂しい限り。

麒麟がくる

『ダーウィンが来た!』からの『麒麟がくる』ではなく、だいたい18時からのBSを観ているのだけれど、比較的には史料が乏しく謎の多い明智十兵衛光秀を題材にしている本作は、『おんな城主 直虎』と同様にかなり自由なストーリーを編んでいて面白い。実は欠かさず観ているのである。今回は家康の父の松平広忠を殺めたのも織田信長という話。

沢尻エリカの降板で放映開始が2週ほど遅くなった一方で、オリンピックの期間中は休止となり、いつもの大河ドラマよりも放送回数がだいぶ少ない予定ということなのだけれど、これでオリンピック中止ということになれば、少なくとも開始分の挽回は期待できるのではあるまいか。いや、何が起こるかわからないものである。

ジョーカー

『ジョーカー』を観る。『サイン』からホアキン=フェニックスのファンを標榜して、『I’M STILL HERE』を巡る一連の騒動にも付き合った人間として今さらといえば今さらなのだけれど、精神的に厳しい内容であることが容易に想像できるだけに二の足を踏んでいたというのが正直なところなのである。そこは想像通りの作品だとして、バットマンとジョーカーの誕生をリンクさせたり、アメリカンニューシネマのテイストにデ・ニーロを出演させたり、見どころの多さには唸る。何より、ホアキン=フェニックスの狂気は彼岸のもので、すごいものを観たとだけ言っていられる人間は幸せだということだろう。

コタキ兄弟と四苦八苦 十、老苦

『コタキ兄弟と四苦八苦』の第10話を観る。これまでのいろいろが語り直され、物語が立体として立ち上がってくる好みの展開で、必然的に終わりも予感されるにして今回もいろいろ良い。はぴさい。

中止だ中止!

WHOが酔狂でパンデミックを宣言するはずもないのだが、これに反応して東京オリンピックの中止はないと打ち消す意見が報じられれば報じられるほど、中止の公算が高まっているようにしか見えない。先刻ご存知の通り、こちらはオリンピック反対派なのでもとよりバイアスはあるにして、それがまともな見方というものではあるまいか。オリンピックの中止などあり得ないと言った都知事がいたそうだが、どうやら『いだてん』を観ていなかったのだろうし、そういえばあのドラマはこの状況さえ見通していたに違いない。

メッシュ Wi-Fi

以前に突然死した初代のAirMac Time Capsuleの後釜もApple謹製のTime Capsuleを使っているのだけれど、アップル自体は無線ルーターの開発から手を引いてしまったということなので、次の機材としてTP-Linkのメッシュ型のルーターを買ってみる。

最近の中国製品の常として、安価なのにハードもそれなりの完成度だし、iOS用のアプリは優秀できちんとデザインされているので今のところ不満は全くない。日本の会社の出る幕は全くないので、なるほど国も傾くはずである。