日日是好日 『日日是好日』を観る。主人公を演じる黒木華が茶道を習い始めた20歳から、二十四節気と十二支を都合二回りして一期一会を実感するあたりまで。森下典子のエッセイが原作で、師匠の武田先生が樹木希林、いとこの美智子が多部未華子というキャスティングがまず良いのに加え、大森立嗣監督による脚本も滋味深く、素材のよさを活かした料理の風格があって楽しめる。型が内面をきめていく文脈とその語り口は、邦画でしか味わえないもので格別。教養主義というべき佇まいが好きである。