赤牛

新指標といいながら数値を設定しない都の方針については、OKRの基本を勉強しなおしてこいというほかないが、投票を週末に控えてこの都政が圧倒的と伝えられたり、大阪では雨合羽が支持されていると聞いては、人間の愚かさというものを嘆ずるほかないというものである。

3時に目が覚めて、それから寝そびれたので日中、危うく気を失いかけたのだが、自販機でレッドブルを買って飲んだところ、これが魔法のように効いて眠気は速やかに去る。だいたい、プラシーボで何とかなる方である。

ブロック

新しいノートテイキングサービスのRoam Researchはもうすぐ2週間の試用期間が終了するのだけれど、月15ドルのサブスクリプション課金に見合う価値はありそうなので継続しようと考えている。フローとして作成するテキストを蓄積して、これをストック化する作業には盆栽の枝に手を入れる類の充実感があって楽しい。

問題があるとすれば、日本語環境ではWindowsのChrome以外で細かい不具合が残っていることで、殊にmac OSのSafariは全く使いものにならない。仕方ないのでChromiumベースのBraveを導入して利用しているのだけれど、プライバシー重視を謳うこのブラウザはYouTubeの広告動画までカットしてくれる働きもので、これまで広告ブロックの拡張機能がどういう働きをするものなのかも知らなかったので、全く関係ないところで見聞を広めて感心している。

休日。

このところの土日はもちろんどこへ出かけるでもなく、本を読んだり、映画を観たり、Rebuild.fmのライブ配信を聴いたりして過ごしているわけだが、東京の感染確認は60人、経路不明39人となってあとは医療機関のキャパシティにかかっているという勢い。重ねて言われているように、指数関数的な増加については人間の認識の苦手とするところであって今度ばかりは気づいた時には遅すぎたということもあり得る。結局のところ、みんなで渡れば怖くないという雰囲気のなかで、舞台やライブハウス、夜の街ばかりが割りを食わされているのは何故なのか。

Rebuild.fmでWWWCの話題を振り返りつつ、そういえば『三体』の第2部を読み進めねばとなっている。で、読書。

ダークタワー

『ダークタワー』を観る。ただでさえ話の長いスティーヴン=キングが20年かけて書き継いだ7部構成の長大な物語を、95分の尺に収め、もちろん収まらないのでよくある異世界ものに仕立ててみましたという意味の分からない話。マシュー=マコノヒーの悪役ぶりと、どうしてこうなってしまったのかという点だけが、かろうじて興味を引くのだけれど、見どころというほどのものもないみたい。

陰キャのハリー=ポッターみたいな主人公の行く末もほぼ行き当たりばったりというあたりに脚本の荒さがうかがえるのだけれど、結局のところキングが散らかした物語をキレイに整えることなど何人にも困難だったというということで、しかしそれは最初からわかっている話だと思うのである。

MIU404 #1 激突

『MIU404』を観る。野木亜紀子脚本というばかりでなく、音楽は得田真裕、主題歌が米津玄師、塚原あゆ子演出の第1話。アンナチュラルの制作陣に星野源、綾野剛のダブル主演に加えて、橋本じゅんが第4機動捜査隊の班長という役回りで、布陣に隙というものがなく、期待通りに面白い。4月スタートの予定がコロナ影響で1クール延期となったのだけれど、楽しみにしていたのである。

ストーリーはこの脚本家の自家薬籠中のものとみえ、勧善懲悪があったとしてキャラクターからフォーカスはブレることなく、ディテールをきちんと描く演出と相俟って結構なものを拝見したという気しかない。

帰還

6月9日に修理に出したLGのディスプレイが、前触れもなく戻ってくる。パネル自体の不良でそれを交換したみたいだけれど、設定は残っている様子で他は特に弄ってはないみたい。入庫してからパーツを取り寄せているということなのか、都合2週間以上かかったわけだけれど、こういうことがあるからディスプレイを2枚構成、いや、3枚にする人もいるわけである。母艦がラップトップでなければ、進退窮まっていたはずであるからには。いやはや。

末期

東京の感染確認は55人。3月末の水準にあってこれから感染の再拡大に向かうと見ることもできるし、往時の検査が不十分で実は当時も実態を捉えることができていなかったとすれば、現在はそれなりの検査が行われているという前提で「まだまだ」という態度をとることもできる。いずれにしても、この数字は速やかに三桁となるだろう。

この時ばかりは仕事が早いとみえるのだけれど、政府の専門家会議は出過ぎたことをしたとの自己批判とともに解体され、位置づけも「分科会」となって科学の言葉は更に後景化する見通し。自治体も参加するなどと言っているのだけれど、利害関係者を増やし無責任状態を作り出して諮問機関をいいように利用するのは官僚の腹黒い知恵であり、目論見通り、専門家の意見は数多の文脈に埋もれることになるに違いない。

この再編成を専門家会議の人間自身がサポートしている以上、そもそも政治的な専門家が幅を効かせている問題があって、その景色は王朝末期の文化の荒廃を見るようだ。