MIU404 #4 ミリオンダラー・ガール

『MIU404』を観る。三村里江 aka ミムラのゲスト回。青池透子の絶望は間違いなく同時代のもので、それを書くのがこの脚本家のいいところ。きちんと見せ場をつくる展開に応えて、役者もいい仕事をしている。今話の演出はこれまでの3話を担ってきた塚原あゆ子ではないからか、画角やや小さめという気がしなくもないのだけれど、「たった一瞬のこのきらめきを」という歌詞が絶妙のタイミングで被るクライマックスは塚原組の自家薬籠中のテクニックとみえて、うまい。

デススト

PC版の『DEATH STRANDING』が発売されたという話なので、ゲームなど一切しない人間でありながらSteamで買い求めてみる。うちの坊やが『APEX Legends』をやっているところを眺めることはあるので、今どきのPCゲームが恐るべきレンダリング技術によって秀麗な画面を実現していることは知っているのだけれど、何しろ脳の構造が操作用に最適化されていないので、サム・ポーター・ブリッジズも右往左往するばかり。

予測可能未来

このところ増え続けてきた日本の感染確認はイタリアを抜いてドイツの頭を抑えている状況で、言うまでもなくこのカーブを再び抑え込まなければならない局面が来ているのだが、この成り行きでは下降に転じる理由がどこにもない7月中旬。

現時点では病床に余裕があるとかいう論は、雨漏りをしている時に金盥の深さを見ているのだが、雨足はこれから強くなることがわかっているのである。

東京抗争

感染確認の急増を見ながらGo to hellキャンペーンを強行しようという政府の方針は、今般のいきさつを眺めるに密かに参照しているデフォーの『ペスト』にも類似の話がない愚かさで、疫病に対峙して人間は進歩しているどころか、ますますバカになっているという証拠を17世紀以来、新たに付け加えるための所業にしか見えない。

新型コロナの様相は「東京問題」となってきたという官房長官の発言について、こちらも因業な都知事は反発しており、報復目的で合理的な選択として東京都のアラートレベルを引き上げて、政府の愚かさを際立たせる動きに出るだろう。それ自体は当然の判断である以上、東京都に分があると思うのだが、地獄の様相ばかり深まり善良な市民の立場ではうんざりという他ない。それもこれも、こうした者たちに政治を任せてきた結果であれば、この騒動が選挙に向けての判断材料になるだろうことに明るさを見出したくはある。

Go to

東京の感染確認は119人となり、いつの間にか200人が閾値となっている報道では5日ぶりに200人を下回るなどと言われているけれど、月曜日の検査結果が比較的に少ないのは周知のことであって、週明けとしては最高という水準を引き続き更新している。この状況で旅行振興のキャンペーンは予定通り始めるという話だから、常人の到底、為し得ぬ愚行として歴史に残ることであろう。再び市中感染は拡大しつつあるが、自分だけは感染しないという前提をおいている老人たちにもその禍は降りかかるに違いないのである。

講談社のWeb上の連載企画で『図書館の魔女』の掌編が掲載されている。2,800文字程度のごく短い場面に、あの登場人物たちを想起させるあれこれがみっしり詰まって、しかしその名が呼ばれることはないファン向けのストーリーで、続編飢餓の状態にある層としてもとりあえず喜んでいる。

『霆ける塔』を早くと念じつつ、今さらジタバタしても仕方ないといえば仕方ない。我々の「令和元年吉日」はまだ到来していないのだが、そうはいってもさすがにオリンピックの頃までにはと、そういえば年の始めころには思っていたような気がする。

転換

もとよりApple信者としての自覚はあるのだが、その信仰心の薄れによって依存し過ぎという反省が俄かに芽生えたので、Windows環境の構築に精を出している。Linuxの検討に向かうほどの筋金はないにして。

東京の感染確認は引き続き200人を超えている一方、観光振興の政策が具体的に語られていて支離滅裂というほかない様相。当然の帰結として行動にかかわるデータは抑制どころか増加の傾向を示し続けており、自粛に頼ってきた感染症対策は国が主導する蛮勇に取って代わられたことになる。今後、数週間のうちに高齢者の感染が増加して医療資源は速やかに逼迫することになるのだが、その時点でどのような責任転嫁が図られるかよく見ておく必要がある。