Amazon Primeで『クレイジー・リッチ!』をなんとなく観る。2018年の製作であれば、もちろんパンデミックの予感は露ほどもなく、それだけでも何だか懐かしいと感じたほどだけれど、当時、主要キャストがアジア系のみであることが画期的であるとして持て囃されたことを考えると、世界はなんと遠くにきてしまったことかと、少し呆然としたのである。
アメリカ第一主義を掲げるトランプ大統領に対する反発が、ハリウッドを後押ししていたところはあるとして、その時代を脱してみればバイデン大統領の対中政策自体はそれをほぼ引き継いで洗練させているというのが今日の様相なのである。加えて、疫病によって表面化したアジア系に対する差別である。
過去の情報によれば、2020年に続編の2作が同時撮影される計画になっていたということだけれど、COVID-19の影響が鎮静化したとして、この三部作が完成に漕ぎ着ける気がしないのだがどうだろう。やはり世界はだいぶ変わってしまったと思うのである。