今ここにある危機とぼくの好感度について

『今ここにある危機とぼくの好感度について』を観る。第3話では、招いた演者にかかわる炎上をきっかけに大学のイベントが理不尽に中止となる騒動を題材にしているのだけれど、件の演者が「日本僻地論」の「浜田」なので、また仲野先生が怒っているのではないかと思わずTwitterを確認しに行ったものである。

本編はあいかわらず飛ばしていて、外国特派員協会の想定問答の場面など、さきの緊急事態宣言における首相答弁を想起させる空虚さで時節を捉えている。またしても「意味」という言葉を持ち出して、「意味のあることを言わないことこそ日本における正しいリスクマネージメント」だと力説する主人公の空虚がドーナツのように形良い物語を作っていて見応えがある。舞台となっている大学の役割について、実は正面から扱っている脚本はやはり秀逸。仲野先生も謝った方がいい。