『俺の家の話』の第8話を観る。無論のこと脚本への期待値はこの上なく高いのだが、深刻な題材しかないこの話がその期待を軽く超えてくる。点と点が繋がっていくこの心地よさはどうだ。役者もまず最高という他ないではないか。
変異株による感染拡大が秒読みであるはずの首都圏は、しかし「下げ止まり」という便利な言葉が生み出すモラトリアムの期間にあって、つまり明らかな増加カーブが描かれるまで下げ止まっているという評価が繰り返されることになるだろう。しかし、ウイルスに忖度は存在しない以上、再延長された非常事態宣言の期限にかけて、ふたたび上昇が確認される流れにしか見えず、結局のところ延滞を繰り返す策のなさに震撼している。これもまたフクシマの再演なのだが、この期におよび、手当たり次第に検査するというシンプルな方法が相変わらず妨げられているのは何故なのか。