『君は月夜に光り輝く』を観る。Rebuildのhigeponさん回で最近、観た難病ものだけれど、ちょっとした捻りもあってなかなかいい、素直に高評価のものを観ておけば間違いないという話をしていたのだけれど、この映画自体はそれなりにストレートな難病もので、しかし発光病という架空の病を設定したことで、病気とそれに関わる人たちの経験を反復構造として物語に取り入れているあたりが目新しい。北村匠海の陰気すぎる雰囲気と、だいたい君、『君の膵臓をたべたい』でも同じ役回りだったじゃないかというあたりは、もうどうしようかと思ったのだけれど、永野芽郁の個人的ベストアクトだけでもお釣りが来るというものである。
邦画における難病ものも一時期の隆盛を誇った感があるけれど、2019年のこの作品が掉尾かも知れず、今となっては時節がこれを許さないであろう。優香と長谷川京子が出ているというのがかえって新鮮だったのだけれど、物語のラスト近くで長谷川京子が運転する車はシティ・カプリオレのように見え、あれは実際、稼働できる車両なのであろうか。