TVerで『武士スタント 逢坂くん!』を観る。正直言って、長井短が出ているから観ただけなのだが、ナンセンスっぽい漫画原作をきっちり劇映画風に演出するこの重厚感が妙におかしい。深夜帯で20分ちょっとの尺がちょうどいいアクの強さはあるけれど、拾いもの。主人公を演じている濵田崇裕を知らなかったのだけれど、ジャニーズの人らしいと知って感銘を受けている。冒頭からかなりの冒険が必要となる役回りなのである。
この日、東京の新規感染確認は初めて3,000人を超え、全国でも1万人に迫る。一都三県は軒並み過去最多を更新して、1週間を待たずその数は倍になるはずである。各国ではデルタ株への対応と緩和路線の両立は不可能という認識がコンセンサスとなりつつあり、米国でのマスク義務も復活の流れ。同時にこの変異株の潜伏期間の短さと圧倒的なウイルス量の多さについての研究が定見となりつつあって、徹底したコンタクトトレーシングによってゼロコロナ戦略が成功している国でさえ、その状況を維持することの難易度は高くなっている。人の往来が復活するのはいつか、再び見通せなくなった時間帯に世界はあるのだが、本邦ではオリンピックである。事態を矮小化しようとする当局のあらゆる試みは現実が否定することになる。