火眼

1月2日に河北省で確認されたCOVID-19の感染例に即応して9日までに1,025万人が検査を受け354人の陽性者が判明したというニュースがあったけれど、これに使われたPCR検査プラットフォームは設置から運用開始まで21時間、ひとつの実験室で1日およそ100万人の検査ができるモジュールの12棟構成だという話である。「火眼」という厨二呼称がついているのが、らしいといえばらしく、いや、人民政府の本気を示しているけれど、防疫についてはどう考えてもこれが正解で、1日で市民全員の検査を行ったあとは2回目に取り掛かるという話だから徹底しているのである。

ワクチンも含めた集団免疫頼みの対策というのは、結局のところウイルスにヒト感染の選択圧を与え続けるということであり、これまでにその結果として実効再生産数の高い変異株が予想外のスピードで発生しているのは既報の通り。そもそも筋の悪い話だと思うのである。

強力なロックダウンと徹底的な検査を行ってウイルスを制圧するということさえ出来ない国が、21世紀の大国と伍していけるなどと、ネトウヨの妄想もお花畑が過ぎる。同じ頃、本邦の首相は寒くなって飲みに行く人が増えたから感染が拡大したなどと呆けたことを言っているのである。