『逃げ恥』の配信をTVerでも観ることができるので、ついこれを反芻して「さも当然」の練習のくだりで何度も笑う。演技の中での演技練習というメタ構造にあって「さも当然」のニュアンスをちゃんと表現している役者の仕事に感心しつつ。
新年早々の地方自治体からの緊急事態宣言発出要請については、どうやらほぼこれを黙殺しようというのが国のスタンスで、まずは特別措置法の改正に取り組むという論点ずらしが報道されているけれど、この政府は無策である以前、感染が指数関数的に増加することの意味合いをそもそも理解していないということが知れて、もう何と言ったらよいか。
加えて、いわゆる変異株が言われている通りの性質をもつものであれば、昨年、経験した非常事態宣言程度の感染防止策であってはならず、強力な行動抑制と徹底的な検査を両面で進める必要があるはずだが、自粛と罰則強化に向かおうというのだからそもそも認知も歪んでいるのである。
かの疫病は少なくとも数ヶ月単位での当面、猖獗を極めるであろうことはほぼ確定した未来なのだが、この時点で東京オリンピックがどうとかいう正月談話を出している点をとっても敗色は濃い。