焦土

この日、オリンピックが閉幕となる。無観客の閉会式が行われてた国立競技場の周辺に大勢の人が集まったというから、このイベントへの支持と傾倒はそれなりにあったということなのだろうけれど、一方で感染確認の増加傾向は続き、倍加時間はさらに短縮していく。明日からは今さら、状況の切迫と危機を伝える言葉が増えていくに違いないのだが、もはや手遅れとみえる。

統計自体も飽和しているのではないかという見方が多くなっているけれど、市中の広がりは観測以上に深刻となっていて、自衛頼みのサバイバルとなっているポストアポカリプス的状況が首都圏の現在というわけである。本邦の首相と都知事にはIOCから最高勲章が授与されたそうだが、市井の文脈からするとカーチス=ルメイに贈られた勲一等旭日大綬章に匹敵する邪悪なエピソードである。