騒乱

バイデンは、これは米国の本当の姿ではないといったが、紛れもなくアメリカの半分の本当の姿であるというのが問題なのである。議事の妨害を目的として、連邦議会に暴徒が乱入するという政治史に残る事件を、まだ現職の大統領があからさまに扇動している現実を認めたくない気持ちはわかるとして。自分が落選したことを認められない幼児性が引き起こしている事態でもある以上、現実には向き合わねばならぬ。

そしてペンスは合衆国憲法に従うと述べ、民主主義の最後の砦が憲法であることを示す格好の事例となったわけである。いやはや。

一方、本邦では緊急事態宣言の発出となったが、解除の目安を感染急増のステージ3の到達におく志の低さだから、ハナから感染を抑え込もうという気はないようである。基本的に何が最良手という考えもなく、状況に流されるまま場当たり的な対応を重ねているという見立てでそれほど外れていないであろうが、変異株どころか従来種に対峙することもままならぬうち、国民経済はかえって疲弊していくだろう。