クリティカル

Windows 10でのデフォルトブラウザがChromiumのEdgeとなったのは最近の話だと思うけれど、ブックマークアイコンの名前を非表示にできるという細かすぎる仕様の差異を好んで、そもそもChromeは出自がダブっている感じが強いこともあって、かなり初期の頃からChromiumベースのEdgeを使っていたのである。

バージョン89において、タブが縦に並ぶという仕様が導入され、いよいよChromeとの差別化を図ってきたその心意気はよしとして、アップデート直後にしばらく動いていたのを最後に、何をしても起動しない状況となって難儀している。ありがちなことだが、Stable版もそれほどStableではなかったようである。

どうにかいったん削除して、エンタープライズ向けに配布されている旧バージョンの88を導入し直すとうまいこと復帰したので、よしよしと設定を整えてバージョンを確認したのがいけなかったのである。アップデートのプロセスが走って再び起動しないバージョン89に更新されたあたりで心が折れる。いやはや。今のところ、Chromeは快調に動いている。

エコーチェンバー

Instagramのヘビーユーザーでは全くないのだが、そうはいっても長年使い続けているうち、最近ではランダムにお勧めされる画像がラーメンと大食いメニューの写真ばかりになってしまったことに思い至る。どうしてみんなフードフォトを撮りたがるのか。

特に検索しているわけでもないのに、ここまで食い物で埋め尽くさなくてもよいではないかという勢いで、そうなるとインパクトのある大盛り写真を開いて見入ったりしてしまうので、エコーチェンバーは強化される一方である。

たまに覗くPinterestにも同じ傾向があって、こちらはキム=ソンホの画像がしつこく推奨されて消えてくれない。周知の通り、キム=ソンホは好きなのだが、別にブロマイド写真は要らないのである。そしてそうなった経緯に覚えもないので気味が悪い。どうして人の趣味嗜好に立ち入ってこようとするのだ。

エンドステート

東日本大震災から10年の節目を前にして、福島第1原子力発電所の現在の状況を伝える報道が増えてきて、わりあい関心をもってこれらを追っている。燃料デブリは数百トンの夾雑物と成り果て、今やこれを処理しようというのは無理で、その作業によって放射性物質を撒き散らす怖れさえあり、一方、冷却作業によって放射能に汚染された膨大な水が産み出され続けているのが現時点で、どのような解決なら辿り着くことができるのかさえ定まっていないというのが「アンダーコントロール」の実相なのである。

目指すべきとして言及されるているのは、どうやら帰還困難地域の放棄と引き換えになされる事故現場の石棺化と空冷による冷却ということになるが、結局のところこれは今後100年単位で続く国民の無関心によって達成されるだろう。そして同じ無関心が国家をも蝕んでいくだろう。

書けないッ!?

『書けないッ!?』の第7話を観る。1年くらいやってもらっても構わないのだが、来週の1時間スペシャルで最終回という話である。初回も1時間だったので、1話30分換算だと都合10回ということになる。既に寂しい。そして、公式のTwitterにはその最終回にBiSHのアイナ・ジ・エンドが出演するとあって、一体どうやってこっちの趣味嗜好を把握しているのか。『Run On』の最終回にキム=ソンホが出てきたのと同じくらい脈絡の不明な攻め方だけれど、よし。

TELASAに加入して仙川くんのスピンオフドラマを観たいとさえ思っているのだ。実際、サービスの雰囲気を吟味しているのだけれど、これがNetflixと同じ世界で渡り合っていくのは、かなり厳しいだろうと思わざるを得ないとして。

感染家族

『感染家族』を観る。韓国の田舎町にゾンビが現れ、崖っぷちの一家の若返りビジネスに利用されて潜在的な感染者が量産されるまでが前半。スラップスティックな家族のドタバタ劇が結構、長いこと続くので、いったいどこに向かう話なのかと考えていたのだけれど、程なくそれなりのゾンビパニックになっていく。どちらかというと古風なゾンビで、光と音に敏感という設定でドラマを作っていくのだが、基本的にコメディでありつつ、最後はウイルスと免疫の予言的な話になっていて震える。一応、2019年の映画である。

378

内閣官房の新型感染症対策推進室で、378時間の残業をした職員がいたというニュースがあって、まずは職員の残業がまともに記録されるようになったのはよいことだ。地獄か。そして緊急事態宣言の延長にともなう首相の会見では、新たな対策といえるものは存在せず、わずかにテレビCMの倍増を挙げていて、過労死の危険と引き換えの残業がこの期に及んで利権の匂いのする政策にすり潰されているのである。報われない。

『俺の家の話』を観る。物語はいよいよ佳境。

こんな美味しいラーメンを、ちゃちゃっと作れる人は幸せになるべきだ

2週間

緊急事態宣言も振り返れば2ヶ月、10年におよび終了の目処もつかない原子力非常事態宣言の例はあるとして、日常を侵食した新型感染症非常事態の先行きも見えない。

1ヶ月の延長の後、ほとんど成り行きにまかせるうち変異株の増加が各所で観察されている現実を踏まえ、「なんとしても」当初期限の2月7日には終結させると言っていた本邦の首相の能力を高く評価する人間がいるとは考えられないが、後手後手を批判され、たった2週間の延長を主導する演出で「先手」とは、数字自体に見識の浅さが透けて辛い。行動抑制の効果が結果となるリードタイム自体に2週間をみなければならないというこれまでの文脈を、こ奴は理解しているのか。