THE GUILTY / ギルティ

Netflixで『THE GUILTY / ギルティ』を観る。2018年のデンマーク映画のジェイク=ギレンホール主演によるリメイク。オリジナルはミニマルでストイックだった印象が強いけれど、ハリウッドで、アントワーン=フークア監督であれば舞台となる通信指令室もハイテク仕様でカッコいい。伊藤計劃がかつて看破した司令室フェチであれば、それだけでこの91分は長くないし、カリフォルニアの山火事を背景において、閉鎖状況にもやや新味が加わっている。

だがしかし、脚本はほとんどオリジナルのままといえ、作り手の原作に対するリスペクトが窺える。一方、感情の露出が激しく、結末が説明的なのはハリウッドリメイクらしいところだが、正しく蛇足というべきで、惜しい。

このエリアのクレイジーX

Netflixで『このエリアのクレイジーX』を観ている。インパクトのあるタイトルで、主人公の押し出しのビジュアルも強めなので、ちょっと敬遠していたのだが、そこは韓流ドラマ一流の手口であって当然のように面白い。サスペンス3、コメディ7の配分がいい塩梅だし、一話30分前後というのも話の展開が早くていい。細かい出来事がつながっていく脚本の出来が悪くないのである。配信はもう終わっているので、明日にも完走しようかという勢い。

ファウンデーション #3

『ファウンデーション』を観る。帝国の落日の日々とターミナスのアウトポストとしての黎明を語る第3話は、この映像化をわざわざ観ようという向きが満足できるレベルに作り込まれていて、特に前半の帝国の代替わりの叙景的展開は素晴らしい。ブラザー・ダスクとデイが時間経過に従って入れ替わったりもするので、映像としてはかえって難解で、原作を知らなければ何のことやらという感じなるかも知れないことを引き続き心配してはいるものの。

この日、新しい政権の執行体制が徐々に明らかになっているけれど、どう並べ替えても別に新しい絵柄が浮かび上がってくるわけではないというのは明らかで、腐っているものは腐っているのである。わかっていたことではあるけれど、かえって、やはりどこをとっても駄目ということが再確認される事態となっている。いやはや。