AWAKE

『AWAKE』を観る。吉沢亮が陰キャそのものの大学生というところに、この映画の最大のチャレンジがあるのではなかろうか。言ってしまえば地味な題材だし、脚本は将棋そのものの勝ち負けにすらさほど関心がないような塩梅で、しかしヒーローでない吉沢亮もなかなかよくて、きちんと役者の仕事をしている。舞台は2010年代半ばなのだが、そういえば電王戦はその歴史的使命を終えたとして既になく、AI開発は完全情報ゲームに既に興味を失っているようにも見え、時の流れの速さに遠い目となる。

3回目の非常事態宣言初日、長野・北海道の補選は早くに当確が打たれ、いずれも野党が制す順当な流れといえようが、もちろんこの状況での当然の勝ちに浮かれているわけにはいかない。