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中国では民間企業が報道事業を手がけることを禁止する方針が明らかにされて、後世からは歴史的なマイルストンとして語られるであろうイベントがこのところ立て込んでいる。世界の枠組みが堅牢であったことはなかったとして、2030年代がどのような時代となっているか、まったく予想のつかない2021年の今ここ。個々の事象を繋げていくと、薄暗い展望が浮かび上がることは間違いないとして。

『ルパン三世 PART6』のオンエアが始まって、初回は小林清志による次元大介の最終回だそうである。音声にも年輪が出るということがはっきりわかる感じだし、声優交代という事態を越えてキャラクターが同定されるのがアニメの不思議というものだから惜しむものでもなく、そもそもある時点で異世界に行ってしまった『ルパン三世』の世界観には、とうの昔に馴染むことができなくなっている。既に山田康雄よりも栗田貫一のルパンのほうが長いとなれば今さら語るべきものでもないのだが、今回のシリーズでは押井守が脚本を書いた回があるということなので、それだけは観てみようと思っている。