Netflixで『Knock Down The House』を観る。2018年のアメリカ中間選挙で民主党から下院議員選挙に出馬した4人の新人候補が、現職を相手に困難な闘いを続ける様子を描いたドキュメンタリーで、AOCが予備選挙で候補者として推されるところから記録されており見どころとなっている。民主主義の擁護者だったはずの彼の国が深く病んでいて、民主党ももちろん腐敗が進んでおり、しかしそれを変えるのは選挙であることを再認識させてくれる点で啓蒙的である。この映画のなかで当選を果たしたのはAOCだけだったが、ミズーリで現職に大差で敗れたCori Bushは、2020年に再挑戦して雪辱を果たしており、大きな動きはなお続いているのである。
2018年の中間選挙は女性候補が最多となり、当選もまた過去最多となったことでエポックを画したが、痴呆症状を呈した老人ばかりが幅を利かせている本邦の政治の今にこそ、この動きが必要だ。