カーター

『カーター』を観る。記憶喪失のエージェントが闘いながら情報を収集し、ミッションを達成していくPOVスタイルの映画で、結果としてAAAのゲームを早送りでプレイしているよう。アクションもカメラワークもそれを意識したものになっていて、やたらと人が死ぬし、なにかとえぐい。ここまでゲーム的な表現にこだわった映画は珍しいのではなかろうか。ストーリーもゲームシナリオとして誂えたようなもので、原作となっている作品があるのではないかとさえ思ったものである。2時間以上の尺をそんな感じに徹底的に作り込んでいるのは立派という他はないが、忙しない画面には酔うし、まぁ、やたらと長く感じる。