『グレイマン』を観る。マーク=グリーニーの小説の映画化。とはいえ、『ボーン・アイデンティティ』の原作がロバート=ラドラムであるというくらいの話で、キュアラクターもその関係性もかなりシンプル化されていて、原作料の部分は省くことも可能だったのではないかと思えなくもない。そこはそれ、大人の事情があるのだろうが、Netflixオリジナルでも史上最高となる2億ドルの制作費はさすがというべきで、派手なアクションには手を抜いたところがなく密度が高い。プラハでの市街戦のシークエンスは大きな見どころ。
クリス=エヴァンスがロイド=ハンセンの役を演じていて、清潔感のあるサイコパスの役回りが新境地という感じでいい。一方、アナ=デ・アルマスは『ノー・タイム・トゥ・ダイ』と同じく、主人公を助けるCIAの現場エージェントを演じることになっているのだけれど、ファンからすると、制作サイドはよくわかっているということになる。いい。