ザポリッジャ原子力発電所にはIAEAの査察官が無期限で常駐するということだけれど、この2名を決めるプロトコルがどのようなものなのか、気になっている。戦争状態にあって直接交戦が想定される地域であれば志願によるものだろうが、そう突き動かしているのは現実的な危機感であろう。
電力喪失の警告をたびたび発しながらこの軽水炉が少なくとも一基、戦地において稼働を続けている状況自体がよく飲み込めないのだけれど、侵略戦争における前線地帯の河岸で稼働中の原子炉をどのように保全するかを想定したシナリオは想定せず、それどころか戦闘の影響下に置かれることを想定した原発はそもそも存在しないという話だ。国際社会の威信でどうにかしようというレベルを超えて事態は錯綜しつつある。