『シンクロニック』を観る。ニューオリンズを舞台にしたある種のタイムトラベルものだが、シンクロニックと呼ばれる合成麻薬を服用することで時間を遡ることができるという、ちょっと斬新な人間原理にもとづいてことがすすむので、わかったようなわからないような話が展開する。カルロ=ロヴェッリの『時間は存在しない』を思い出したけれど、あの本だってもちろんこういうことを言っているわけではないと思うのである。冒頭からサイケデリックな雰囲気でそれなりに複雑な展開の物語を、そこそこわかりやすく見せているところは評価できる。
『鎌倉殿の13人』は第25話、年の折り返しで源頼朝が退場する。大河ドラマはこの数年、全50話に届かず、前年の『青天を衝け』に至っては41話という忙しさだったけれど、この様子では後半もじっくり描いてくれるのではなかろうか。
それはそうと、来年の『どうする家康』の脚本が古沢良太だということを最近知って、これはこれでちょっと楽しみになっている。