あけましておめでとうございます。
Netflixで元旦の配信となった『ヒルコ / 妖怪ハンター』を20年ぶりに観る。2021年に劇場公開もされたリマスター版で、フィルムからレストアされた画面のクオリティは驚くほど精細で、役者の毛穴が確認できるほどである。アナログフィルムのポテンシャルを引き出した作業の手柄であろう。劇場上映はおくとして、長らく鑑賞の唯一の手立てだったSDビデオの画質とは比べるべくもなく、再見の値打ちは非常に高くて、もはや文化的価値があるというべきだろう。
沢田研二の稗田礼二郎は、妖怪ハンターというよりはゴーストバスターズのノリで、オリジナルのイメージとは全く異なるものではあったけれど、一作限りというには惜しいほどにキャラが立っていて、ついに続編ということにはならなかったのを改めて残念に思う。二匹目のドジョウを獲るならここであったはずである。