『モンタナの目撃者』を観る。アンジェリーナ=ジョリーが任務での経験からトラウマを抱える森林消防隊員の役で、事件の目撃者となった少年を助けて殺し屋と戦うことになる。そのまま『刑事ジョン・ブック』みたいなプロットなのだけれど、いかにも、90年代のハリウッド映画を想起させるわかりやすいサスペンスで99分にきちんと設計された物語が詰められている。隠しようのないマチズモが露呈する序盤はどういう話かと思ったけれど、そのあたりを全部潰しにくるあたりはアンジーっぽくて、いっそ気持ちがいい。山火事とか落雷とか、壮大すぎるモンタナの自然で作るスペクタルが話を地味にしていない。実はSmokejumperが登場する脈絡もないのだけれど、そこはそれ、画としては映えているのである。
『鎌倉殿の13人』は第20話にして義経の末路が語られる。わかっていることだけれど、この先も乱と変ばかりであれば、我々もこれに慣れる必要がある。