ラプラスの魔女

『ラプラスの魔女』を観る。東野圭吾の小説が原作だという話だけれど、そちらは未読。予備知識もあまりなかったのだけれど、ラプラスの悪魔をあまりひねりなく題材にしたストーリーで、劉慈欣の『カオスの蝶』という短編の、末尾に付けられた註記を思い出す。

この小説に描かれていることは、人類の能力の限界ゆえではなく、この宇宙の基本的な物理法則および数学原理ゆえに実際には起こり得ない

隕石の例のアレとは、また、ちょっと違う気がするけれど、ことの真相が宇宙創世以来の壁抜けだったミステリーを思い出したものである。櫻井翔と広瀬すず、監督も三池崇史となれば原作にもビックネームをということなのかもしれないが、作者の中でさえ、ほかにも選択肢はあるのではなかろうか。そう思ってWikiを眺めたら、デビュー30周年を記念する本作についての著者コメントが引用されていて、いろいろ味わい深い。

これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。そしたらこんな作品ができました

当時は発売1ヶ月で28万部を売り上げたということだから、確かにビックネームなのである。