『君の花になる』を観る。TBSの火曜ドラマといってもアタリばかりではないという警戒はあるし、いまどきのBTSリスペクトなアイドルグループの成功譚という内容に個人的には心惹かれる要素は全くないのだけれど、吉田恵里香の脚本という一点において興味があったのである。
意外にも本田翼の初主演ドラマということだけれど、元気で、しかし悔恨を抱える主人公を演じ、いい仕事をしている。このひとのわかりやすくて、わかりにくい表情は好き。第1話からヤマ場が用意されたドラマのつくりはジャンル的によく出来ているし、韓国ドラマっぽさが漂っていると感想を言っても、それは今や褒め言葉なのである。当方にとっての萌え要素はほぼ皆無とはいえ、続きを観てみようという気になっている。
この日、英国のトラス首相が辞任を発表する。史上最短の任期のうち在任最長の女王の国葬を執り行った内閣として記憶されることになるだろうけれど、このひとの経済政策が誤りだったとしても、それは公約として予告されていたことである。民意は時に選択を誤り、市場と議会のシステムがそれを速やかに修正する様子をみると、かの国の民主主義はやはり正常に機能しているというべきではなかろうか。かたや我が国は、と思わざるを得ないのである。