支離滅裂

冷静に考えて国内のCOVID-19感染は猖獗を極めるという状況で、救急医療の体制も破綻しかけているということだと思うのである。死者は日次ベースで400人を超えてこれまでの最多を記録し、累積の死者はそのように勘定されている以上であろうことは、いわゆる超過死亡として統計的に現れている。

その状況にありながら、この疫病を5類扱いにしようという動きはいよいよ本格化しているのだが、ゼロコロナ政策を180度転換した中国からの入国には水際対策を強化しようというのである。いったい何をやりたいのか。中国の窮状は伝えるのに、国内で起きていることに目を瞑る報道の様子はこのところ著しく、久しぶりに行動規制のない年末年始だと明るいニュースのように伝えるのだが、その実、前述の有り様ではいったい何に忖度しているのかという疑問しか出てこない。この二重基準は、必ず報道への信頼を揺るがすであろう。