Netflixで配信の始まった『気象庁の人々』の第1話を観る。一応、パク=ミニョンとソン=ガンの主演によるロマンスということなのだけれど、それぞれ恋人に裏切られる導入でラブストーリーとしてはよくある展開。パク=ミニョンは直径5mmくらいのヒールで床に穴を開けつつ機動しており、得意の憂い顔が主となる役回りで、しかし今のところいいとこなし。パク=ミニョンの不幸で話を転がそうという世の流れはどうかと思うけれど、それがまた合っているのである。
面白いのはロマンスよりお仕事ドラマとしての部分で、韓国気象庁の予報局を舞台として、各地の予報台を繋いだオンライン会議の場面は司令室ものが好きな向きにはたまらない山場。警報の発令とともに、社会のさまざまな場所でこれに対応した予防保全を行う描写がきちんとされているあたりは燃える。こういうシーンの挿入があるかどうかで物語の厚みは大いに変わると思うのだけれど、気象という題材の味を十分に引き出す演出で、かなり面白いドラマになるのではなかろうか。期待は高まる。