その年を象徴する漢字というと一気に年の瀬という気がして、しっかり風物としても定着している気がするけれど、今年は戦ということになったそうである。万人を説得する文脈があることを否定はしないけれど、もうひとつの有力候補である「壺」が選ばれることは決してないであろうがゆえに、これを推したい。だって戦争の方は終わりの見通しが立たないではないかと思ったのだが、考えてみれば壺の方だって、まるで決着などついていないのである。いろいろに見通しの立たないまま、2022年は暮れる。
パンデミックのほうも3年ぶりのあれこれが再開した挙句、淡々と死者の数は積み上がり、この年はこれまでと水準の異なる死亡者を記録して、しかし経済再開の代償としてこれに目を瞑ろうというのが今のモードである。1割から2割に後遺症が残る状況で、このゲームが持続可能なのかという点については実は結論が出ていない時間帯にある。