この日発表されたアメリカの8月の消費者物価指数は、前年比8.3%と予想を超える結果となり、FRBの大幅な利上げ継続が株価にも織り込まれる。無論のこと、インフレ期待の亢進とそれがもたらす損失を抑え込むという決意にもとづいて、冷徹に利上げは実行されるであろう。
結局のところ、ドルを保有することがいちばんの利得を生む状況が現出して、富めるものはさらに富み、負債を抱えることのリスクが現実化することになる。景気は冷え込み、経済活動は停滞するだろう。
世界食糧計画は災害と戦争によって、来年は世界の人口を養う十分な食べ物が産出できない可能性を警告する。富の偏在と物流の不効率はその状況に拍車をかける。食料とエネルギーという不可欠な財の価格上昇は、低成長あるは景気後退下のインフレをもたらすことになる。