『二十五、二十一』と『気象庁の人々』がともに最終話を迎える。『二十五、二十一』はラスト前に公式のアカウントが微妙に期待値を調整しに来ていた通りのサッドエンドで、この数週、無理な解釈を重ねてハッピーエンドに向けたTheoriesを積み重ねてきたファンの努力がただ愛おしい。主人公ヒドの母親は認知症を患っておりペク=イジンを娘の夫だと認識できていないというトリッキーな伏線解釈などがその極北で、まぁ、そのあたりは楽しくもあったのでよしとする。
一方、『気象庁の人々』はオーソドックスなハッピーエンドに向かう。お仕事ドラマとしての雰囲気で形よく締めるあたりは、定型というもののよさを弁えたつくりで、ずいぶんと安心して観られると思ったものである。終盤にきて急速に株をあげたチン課長の母親の「この世で一番バカなセリフは、愛しているのに別れた」だという指摘は、この日、『二十五、二十一』の最終話を観たファンの支持を広範に集めたに違いない。
そして失地回復は不可能であろうと思われたハン=ギジュンの最終的な評価が、そう悪い奴でもないというところに落ち着くのだから、いろいろと幸せな物語だったというべきなのである。