この日、中国の共産党大会閉幕式で、胡錦濤前国家主席が退席させられるというショッキングな映像が流れ、距離があるという李克強も中央委員から退任して、習近平総書記の3期目就任が決まる。歴史はこの映像を独裁体制が確立した場面として記憶するだろう。
この大会では台湾統一が党の歴史的任務であると明言され、同じ時期、アメリカ海軍の作戦部長は台湾への武力侵攻の可能性についてのタイムテーブルを2027年から2023年へと引き直す。ブリンケン国務長官が中国がこれまでよりずっと早い時間軸で台湾統一を追求すると指摘したのは先週のことである。台湾有事が現実の可能性として論じられるようになった局面に我々はいて、ウクライナに向けてのロシアの侵攻意図を概ね正しく分析していたアメリカの能力を疑う理由も特にないのである。