阻止射程

米国がウクライナの要求するHIMARSについて、70kmとやや射程の短い弾薬での運用を前提に供与に踏み切るということが報じられる。榴弾砲としては射程の長さに利点があるM770の大量供与に続き、地上戦は面展開する大軍がどのようなリーチを獲得するかで戦局を有利に運ぼうとする局面となっている。だがしかし、これがゲームチェンジャーというのであれば、M770もそう言われていたのである。状況は軍備拡張のロジックをそのままなぞりつつあって、ロシアの侵略企図が健在である限り、市民生活の直上で戦線は膠着することになる。

一方、金融市場ではロシアの一部利払い不履行が認定されて事実上のデフォルトとなり、ロシア国民の一層の困窮が進むことのほか確実な未来は見通せない時間帯にある。