『蜩ノ記』を観る。直木賞を受賞した葉室麟の同名小説の映画化。岡田准一が檀野庄三郎を演じているけれど、どちらかといえば狂言回しの役回りで、役所広司の戸田秋谷が主人公であろう。同じ葉室麟原作の『散り椿』はそれなりの殺陣がつけられていたけれど、本作は命の遣り取りが10年前に済んでいるという話なので、残念ながら岡田准一の居合も見せ場がほとんどない。一方、背景となる藩政と重税の経緯もあまり説明がないので、考えてみると全体にずいぶんと地味な話である。ではあるものの、物語の起伏はあって、この結末がやりたかったのだろうというあたりもよくわかる。
県内のCOVID-19新規感染は勤労感謝の祝日のこの日、4,000人を超えて過去最高を記録する。実際には数が数えられているだけマシということなのだろうが、それでも検査陽性率は50%を超え時々、驚くような数の死者が報告される状況にある。