Slow Horses

Apple TV+の『窓際のスパイ』は今年上半期の収穫というべきドラマシリーズだったけれど、予告されたセカンドシーズンの新しいトレイラーがあったので、これを確認する。第2シーズンは順当に『死んだライオン』を原作として、もちろんゲイリー=オールドマンが演じるジャクソン=ラムを中心に既に馴染みとなった主要キャストが活躍する様子なので楽しみという他ない。12月2日配信開始。

ミック=ヘロンの原作はむしろジャンルものっぽい軽さが際立っているのだけれど、ドラマのほうは重厚なエスピオナージュの雰囲気で、正直言って原作よりも面白いのではないかと思うのである。

そういえばApple TV+のコンテンツでは『ファウンデーション』も『インベージョン』も一応、続編の製作が決まったようだけれど、こちらは音沙汰がないみたい。『ファインデーション』はともかく『インベージョン』は不思議な終わり方をしたオリジナル脚本だけにまだまだ油断はできない。忽那汐里には引き続き頑張っていただきたい。

Under Control

『エルピス -希望、あるいは災い-』の第2話を観る。劇中、オリンピック招致におけるアベの映像が、配信では写真に置き換えられていたのが薄気味悪いと話題になっていたけれど、そのシーンは「爆破弁」「アンダーコントロール」「震災復興」「オリンピック」という覆い隠しようもない嘘を伝えてきた浅川恵那が、自らを恥じて来し方を回想するながれで、この脚本の真骨頂であり言うまでもなく素晴らしい。そして長澤まさみの演技の説得力は、こうした場面でこそ真価を発揮するわけである。このドラマがなぜ、こんなにも面白いのかを引き続き考えている。

Twitterの買収をめぐるあれこれについて、それなりに興味深くみているのだけれど、買収直後からヘイト投稿が急増という地獄が現出しているというのも言葉通り序の口とあっては、積極的に遠ざかろうというひとが増えているのもわかる。