最近のBBCワールドニュースはもちろんウクライナ情勢を中心に構成されているわけだが、この日は市民が団地の広場に集って、火炎瓶を制作する様子を取材している。モロトフカクテルの作り方は徹底抗戦のメッセージとともにウクライナ政府がTweetしているけれど、発泡スチロールをつかった実作業の様子からは士気の高さがうかがえる。英語教師だという女性が今これより大事なことはないとインタビューに応える姿は、祖国防衛という物語を味方につけたウクライナの強さそのものの表出でもある。CNNには前大統領のポロシェンコがよく登場して、首都防衛の現場でインタビューを受けているのだが、前回選挙でゼレンスキーに破れたこの富豪が戦闘服で前線にいる姿にはやはり感銘を受ける。
ロシアによるウクライナ侵攻が開始されて4日目のこの日、ついにハールキウ市内への軍車両の侵入が伝えられ、市街戦がはじまる。同時に路上に放置されたロシア軍車両の映像もあって、平和維持活動の名目で進軍の始まった露軍の士気はやはり高くないみたい。何をしても酔っ払い扱いというのは少し気の毒だとして、いかにやる気がなくても大軍が決死隊と衝突すれば多くの死者が出ることになる。