『ゾッキ』を観る。舞台となる蒲郡市出身の大橋裕之の漫画が原作。竹中直人、山田孝之、斎藤工が監督を務め、ほとんど友情出演かという役回りもあるとして豪華なキャスティングがされている。吉岡里帆は開巻、牛乳を吹き出すために登場したのかと疑ったがエンディングにも一応、貢献しているといった具合。個人的には『書けないッ!?』で空くんを演じた潤浩が出ているのがうれしい。
全体に、思わせぶりに登場させた要素を物語の後段で回収するドラマの動作を面白味としたような話で、エピソードで分けられた共同監督作品としての狙いでもあるだろう。監督3人はこの映画の制作をドキュメンタリーした『裏ゾッキ』という別作品に出てくるという仕掛けだが、途中からは新型コロナウィルスの感染拡大によって被った影響が記録されているということであれば、こちらも観てみようかという気分になっている。