そごう・西武の労働組合がスト権を確立したというニュースが報じられ、この当たり前の動きはしかし、この種のシステムがまともに動作しているのを久しぶりに見たという感慨を呼び起こす。この、あらゆる当たり前が壊れつつある国で。
しかし、これを伝えるニュースが「イメージの悪化を心配する声」などと、あまりにも労働者の権利を蔑ろにするスタンスで語ろうというのである。ハリウッドのストライキも同じ扱いだったことを考えれば、無責任に一貫しているとはいえ。こうした報道姿勢が、この国をどれだけ駄目にしてきたか、その悪影響は計り知れず、これを反省する動きすらないようである。