懸念されていた寒波の到来は身動きがとれないような積雪深をともなったものとはならず、しかし折からの急激な気温の低下によって、舞う雪は即座に地面を白く覆う。道路では圧雪となって、翌朝は氷上を車列が連なることになろう。この夕から、高速道路の路面状況もちょっと剣呑なことになっている。

積雪前夜

10日も前から到来すると予告されていた今季最強といわれる寒波が、ほとんど当初の予測と違わずいよいよやってくるそうである。予定通りというべき動きなので、当地でも相当の積雪があるに違いないと覚悟はしているのだが、今のところの予報ではかなり微妙な位置にあるみたい。一方、いわゆるシアーラインの直下にある様子でもあって、どう転ぶか予想がつかない。

10年に一度の低温ということでは、国道20号が山梨にかけて通行不能となった大雪が9年前のことだから、あれと同じくらいの荒天が再現しても不思議はないということであろう。当時はほとんど間一髪で帰宅できたのだが、3日にわたって自宅に近付けなかったという人もいたので、もちろん甘くみるわけにはいかない。

Productivityはカルトであるという言葉があるけれど、であれば生産性を売りにするPKMツールは壺のような位置付けで、このところは敬して遠ざけるようにしている。何しろNote-Takingアプリはジャンル自体がハイプの状況にあって、ついふらふらと課金するのもたびたびなのだが、だからといって効率が上がったり、アウトプット量が増加したりということにはならないのである、大抵の場合。

このたびEarly Accessに参加しているTanaがアウトライナーとしての基本性能に優れているというのは既報の通りだけれど、SuperTagという鳴物入りの機能をひと通り弄って、なかなか面白い感じなので前言を翻して、いろいろと時間を費やしている。Productivityはカルトなのである。

理由

このところ激しく強権的な政府の姿勢がことさら目立つけれど、コロナ感染症の扱いを5類にするという話でも、またひとつ事例が加わることになる。この数ヶ月で万の単位の死者を出したあとも老人を中心に自宅で死ぬに任せるというどころか、この機会にマスク不要論まで浸透させて積極的に感染を拡大しようという話の持ち出し方には、さすがに酷薄であるという以上の動機を感じて困惑するのだけれど、観光を中心としたサービス業にあまりにもコミットした国の有り様をみていると、感染症などなかったかのように考えたいという勢力はある程度の力をもっているということであろう。表面的には今年はサミットがあるという理由の説得力が際立っているとして。

ほとんど結論ありきの5類移行を政府が考える利得を中心に説得を試みるメディアというのもさすがに少ないようだが、命の軽重を当然のように語る有象無象の登場が、噂される世論誘導スキームの実在に説得力を与えている。日中戦争における新聞の戦時動員が軍部の積極的な意図に基づいて行われたことを考えれば、同じ発想があったとして不思議はないし、この時代、この国であればそれはNHKの支配とインフルエンサーの動員を通じて再現されるだろう。NHK受信料不払いに対する2倍の割増金が総務省によって認められたのはこの1月のことで、そんなところではきっちり政治的な調整が行われているのである。

Tana

数ヶ月前にearly accessに申し込んでおいたTanaの招待が届いたので早速、登録して試してみる。Workflowyのように軽快なアウトライナーと、タグを使ってデータベース化できるNotionぽさの融合がどうやら特徴で、Webアプリでありながらとにかくキビキビ動くのには感心する。このスピードを実現するためにかなりの作り込みがされているはずで、高機能でありながら、シンプルさを身上とするWorkflowyにも負けていない。モバイルアプリどころか、iPadOS上のSafariにも対応していない様子なので、まだまだこれからには違いないが、基本性能を作り込もうという姿勢は評価できる。

サービスとしては、Roamユーザーからの移行を想定しているようだけれど、Roam Research自体は近頃、ユーザーベースをうまく伸ばせていないのではなかろうか。Roamで新鮮だったTodayを入り口にしたワークフローは、Tanaにも採用されていて、最近のノートアプリでは定番といってもいい仕様となり、そのTanaはTagに属性をつけることができるというのがアイデアの中核だと思うけれど、Heptabaseで早速、似たような機能を実装していて、メモアプリの下剋上はかなり激しいことになっている。

マニアック

Netflixで配信の始まった『マニアック』を観る。伊藤潤二の漫画を原作としたアニメシリーズで、基本的にはその忠実な映像化。結構、楽しみにしていたのだけれど、アニメとして動いているところを確認しただけで満足してしまったような気もしなくはない。原作者はこうした物語をほとんどひとりで漫画にしていると聞いたことがあるけれど、畢竟、どうしてこんなヘンな話を思いつくのかというところが関心の大きな部分を占めていて、そこはアニメであろうとあまり変わらない。

明日あたりから日本列島を強烈な寒波が覆うという予報がなされていて、1週間後の気温をみるとこのあたりで-16度の予報となっている。標高の高さを考えると-20度に迫ろうかというイメージで、さすがにあまり経験のない温度だが一体どうなることか。スペインでは暖冬が一転、寒波というニュースもあったけれど、気候変動を伝えるニュースは続く。この先の事態は悪化する一方だと考えると、ひょっとしたら我々は既に大きなものを失ったのである。

Air60

NuPhyのAir75を会社で使っているのだけれど、大ぶりなThinkPadではいわゆる尊師スタイルで、本体のキーボードの上に載せて使えるところが気に入っている。全体に優秀な製品なのだけれど、サイズ自体はその名が示す通り75%キーボードなので、家で使っているMacBook Pro 14″にはやや大きくて同じような使い方ができない。そんなわけで、同じNuPhyに60%キーボードがあるというので、直販サイトで買い求めてみたのである。クリスマスの名残りの割引があったので、ケースまで入れて現在の為替レートだと1万5千円くらい。東莞からシッピングされて10日はかからずに到着したようである。

Air75と同じ赤軸を選択したので打鍵感もほぼ同じだし、圧縮されたキー配列もよく考えられておりコンパクトながら違和感を感じない。MacBook Proのキーボード直上に載せてもよし、iPadで使うにもちょうど良いサイズなので早速、重宝している。しかし、かねて懸念した通り、キーボードの沼は深くて広い。