生まれ変わってもよろしく

このところドタバタしていて、いろいろが行き届いていないのだけれど、Netflixで配信の始まった『生まれ変わってもよろしく』をなんとなく見始めてしまう。どことなく『ハリー・オーガスト、15回目の人生』を思い起こさせるけれど、しかしこちらは時間が巻き戻るわけではないし、時間も順方向にしか向かわないシンプルな転生ものではある、よく考えると。

Studio Dragonの得意が詰まった演出で、ロマンスでもあり、財閥ものでもあり、典型的な韓国ドラマの要件を備えている。『梨泰院クラス』での敵役のイメージしかなかったアン=ボヒョンが、それこそ生まれ変わった感じに好青年で、主人公のシン=ヘソンもキャラクターが立っており、今のところ特に事件があるわけではないのに結構、面白い。

シークレット・インベージョン

Disney+で『シークレット・インベージョン』を観る。侵略ものは好きである。MCU直系のダークサスペンスで、ニック=フューリーがスクラル人が関係するという陰謀を調べ始める。もちろん、シネマティックユニバースのキャラクターで織り成されるマーベル世界の話ではあるものの、このエスピオナージュっぽい雰囲気は悪くない。言葉だけでその存在が語られる宇宙ステーション「S.A.B.E.R」とか、『謎の円盤UFO』を想起させる設定がたまらない。あれに出てきたのはSHADOだけれど、もちろん、そこにはもともとオマージュがあって、ようやくその世界を見出した感じ。今週は第1話で、もちろん次回へのヒキは十分。面白い。

M3GAN

ジェームズ=ワン製作の『M3GAN』はトレイラーを何回か見かけて、ちょっと面白そうだと思っているのだけれど、CGだとばかり思っていたミーガンの動きは基本的に子役が演じているということを知って驚く。いくつかの動画はその動きだけで中の人であることを納得させるもので、大したものなのである。

何だか仕事が立て込んでいて、朝から晩まで切れ間なく予定が入っている。どうしてこうなった。

先進地域

4年ぶりに発生したというエルニーニョ現象が冷夏をもたらすのではないかと少し思っていたのだけれど、長期予報はどれも高温を予想していて、この気候変動の世紀においては何であれ温暖化の影響から逃れることはできないのだと改めて思う。

ヨーロッパでは、この大陸こそ地球において最も急速に温暖化が進行している地域であるというレポートが発表される。産業革命以前からの気温の上昇幅は2.2度となり、1.5度シナリオどころか、2度目標を超えて対策なしシナリオをなぞっている状態なので、近年の熱波、旱魃による大きな被害はあらかじめ予告されていたそれということになる。

スズキさん

NHKのニュースサイトを眺めていると、スズキさんの近影があったので、坂本龍一の自伝についてのその記事を読む。自伝の編集者こそ鈴木正文氏であり、もう74になろうかという歳だけれど『スズキさんの休息と遍歴』の時のイメージから、あまり変わっていないようである。いやはや、あれから30年以上が過ぎたのだ。

同じくニュースに、救急車の出動件数が去年を上回る過去最多ペースであるというものがあったのだけれど、12月に昭島市で17時間の連続勤務の果て、救急車の横転事故で隊員が怪我を負った事故をひきつつ、この出動回数増加の「詳しい原因は分かっていない」となっていて仰け反る。件の事故はコロナによる医療逼迫状況で起きたと考えていたのだが、この世界線ではCOVID-19は記憶からも抹消されてしまったということであろうか。このリアル『1984』状態はかなり怖い。

快晴

昨日からの快晴は続いている。いわゆる梅雨の中休みに、気温は日中30度近くにもなったみたい。夜間は冷え込む土地柄なのだけれど、昨晩からパジャマも夏仕様。週間の天気では来週の後半にやや雨模様が見えているようだけれど、じっとりとした梅雨空という雰囲気はないので、この中休みは意外に長くなりそうである。降るならまとまった豪雨という熱帯を思わせる気候が、今後の基調となるのではなかろうか。

市場規範

いわゆるタダ券をもらったので、近隣の英国式庭園に出かける。ライフスタイルを売りとするビジネスの先駆けといえる施設だと思うのだけれど、商売として順調という噂は聞いたことがなく、どちらかといえば厳しい状況にありそうという気がする。ガーデンそのものはよく手入れされていて、植生も悪くないと思うのだけれど、あらゆることに値札が付き、それを積極的に推してくるライフスタイルビジネスというのは自縄自縛の罠に落ち込んでいるのではなかろうか。

まず、自然のものである以上、植物には盛りというものがあって常に満開の花を見せてくれるわけではなく、一方でガーデニングの見どころは美しい植生だけにあるわけでもないとして、ここに金銭の尺度を持ち込めば常に同じような効用と明確な対価を求めるのが行動経済学の教える人間のサガというものであって、広く集客がもたらすレピュテーションのリスクは思いのほか大きいに違いない。結局は体験を売りものとするApple Storeが、しかしプライスタグの存在感を慎重に後景化していることをもっと考えるべきだと思うのである。